集英社のPR誌「青春と読書」(2012年8月号)に出ていました。
特集2
「コレクション 戦争×文学」
第9巻『さまざまな8・15』
第10巻『オキュパイド ジャパン』
〈寄稿〉
沼野充義 生のすべての領域を捉える ――経験を伝え、感じさせるために
上野千鶴子 文学とはいかなる特権的なテクストか
川村 湊 戦跡巡りの旅
沼野充義さんの「生のすべての領域を捉える ――経験を伝え、感じさせるために」に
次のように出ていました。
それほど劇的ではない、いわゆる銃後の生活を送っていた普通の ー つまり戦争よりも、
おしゃれやジャズに興味を持つ ー 少女の感覚は、茨木のり子の名作詩「わたしが一番きれいだったとき」がよく伝えている。インドネシアの「黒ダイヤ」のような美しい瞳をした青年が、終戦直後、民族のために銃をとて戦う姿を描いた太田良博の「黒ダイヤ」も忘れがたいし、シベリアの捕虜収容所での苛酷な経験をもとに思索を深めた石原吉郎の「望郷と海」の硬質な散文の強さにも改めて驚かされる。
(「青春と読書」(2012年8月号)35~36ページ)
それで、「「黒ダイヤ」 太田良博」で検索してみました。
「黒ダイヤ」 太田良博著作集 4
大田良博 著 四六判 391 頁
2,625円(内税)
出版社:ボーダーインク
著作集第四弾の表題は一九四九年に発表された沖縄の戦後文学の出発といえる時代の短編小説です。本巻は表題の小説、詩のほかに、文芸評論、エッセイなど文学関係を中心にまとめました。戦前の新聞に発表したエッセイや戦後初期の投稿欄に掲載された詩など、全体的に早い時期の作品が多く見られます。エッセイは沖縄人の気質に関するもの、古き那覇へ郷愁を込めた作品などがあり、軍隊で数年いたインドネシアに関するエッセイではインドネシアで通訳をしていた著者の意外な一面がかいま見えます。また、著者の大叔父にあたる「太田朝敷」を思い出など肉親側から見た姿と歴史的側面からとらえた人物論も収録。
目次
Ⅱ 文芸
黒ダイヤ
見抜かれていた“作品の本質”
「黒ダイヤ」取材ノートを中心に 他
詳細
沖縄を彩る出版社
ボーダーインク
http://borderink.shop-pro.jp/?pid=4609364